2007-04-03

比べる対象が違うだろ?『世界初の飛行機は、朝鮮の“飛車”』

韓国情報を発信するinnolife.netというサイトのがあるそうです。このサイトのニュースで最近ネットで話題になっているのが『世界初の飛行機は、朝鮮の“飛車”』という記事。要するに、世界初の飛行機は朝鮮人が発明したのだ、という内容ですが、これが如何にトンデモかは、あちこちで言われていると思いますのでここでは触れません。
私が指摘したいのは以下の部分。
世界初の飛行機は、ライト兄弟より300年先に作られた朝鮮時代の鄭平九による“飛車”だった。
で、これにつけられている画像がこれ。

まあ、この主張が真実なら、その偉業を認めないわけではありませんが、その場合、比較されれるべきはオットー・リリエンタールであって、ライト兄弟ではありません。ライト兄弟が達成した「世界初」は、有人動力飛行(1903年)。上の絵には、動力見当たりませんから、ライト兄弟とは比較できません。
一方、リリエンタールは、ハンググライダーによる有人飛行に世界で初めて成功しました。これが1894年(一説には1893年)のことです。比較するなら、リリエンタールを持ち出すべきです。

ま、好意的に解釈するとすれば、リリエンタールなんて一般の人は知らないだろうから、ということなのかもしれませんけどね。でも多分、書いた人も知らないんでしょう。だとしたら、無知の誹りを免れません。



それはともかく、記事中の「壬辰の乱」とは、日本で言う文禄の役。つまり、豊臣秀吉による朝鮮出兵の前半戦のこと。当時は「唐入り」と呼んでいたようです。江戸時代以降には「朝鮮征伐」と呼ばれていましたが、大正時代以降、「文禄・慶長の役」という呼び名が定着ました。これは、1903年の日韓併合で朝鮮も日本となったことから、同じ国の国民に対して「征伐」という言葉が避けられた結果だそうです。

4 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

最初、飛車って見たら、「え、将棋?」って思っていました。。。

あと、探偵ブログ・コメント復活しました。
(2日夜確認)

りょう さんのコメント...

確かに復活してますね>ブログ探偵のコメント。
もしかすると、投稿ページに行き着けなかった不具合も復活してるのかな?私のところは影響が無かったんで検証できませんが。

匿名 さんのコメント...

ちゃいますがな。世界初飛行は日本人です
よ!
http://www.fuji-jpn.com/plane/07_ukita.html

りょう さんのコメント...

印度林檎之介さん:
なるほど。浮田ですか。知りませんでした。ありがとうございます。
グライダーによる飛行は、世界中にたくさん例があるそうです。
リリエンタールは、それを理論化・実験したのが偉い、ってことみたいです。