2007-11-10

デートDVって

デートDVって言葉があるそうな。デート中に受ける嫌がらせのことかな?
Googleで調べてみると次のページがトップに来た。

デートDV/山口のり子

曰く、
DV(ドメスティックバイオレンス)最近はよく耳にします言葉ですが、大人の間だけの事ではありません。男女交際においても虐待や暴力による対等でない関係があります。
デートDVは結婚していない男女間での体、言葉、態度による暴力の事です。親密な相手を思い通りに動かす為に複合的に使われるあらゆる種類の暴力を指します。
なんだそうな(「大人の間だけの事ではありません」ってのが意味不明だし、異性愛者の間だけのことでもないんじゃないかという問題もあるが、それは措くとして)
デート中ってことはないらしい。ならば、デートDV名前がヘン。
そもそも、それ以前に、DVなのかが疑問。
domestic
━━ a. 家庭(内)の, 家事の; 家庭的な, 家事の好きな; 出ぎらいな; 国内[内地]の; 国産の; 自家製の; 飼い慣らされた.
━━ n. (女の)召使い, お手伝い; 〔米〕 (pl.) 国産品.
家庭内でないのに、家庭内暴力とは?
この用語を作った人の知性を疑う。
# 山口氏が作ったんかいな?

# アカハラとかパワハラなんかのハラ言葉と同じ感性。ダサダサ

それはそれとして。
家庭内でも、それ以外の関係でも、(躾の為の愛の鞭とか、女王様の鞭とかは別として)暴力は許されない。
その点は山口氏とまったく同意見。

さて、デートDV(アタマ悪そ!)の原因は何か? 山口氏はジェンダー(社会的性差)にあると言っている。
ではどうしてデートDVが起きるのでしょうか。その一つに"暴力を甘く見る風潮"男の子は多少暴力的でもいい"と暴力容認の社会が背景となっている。
ジェンダーバイアス(社会的性差による偏見)。
この辺りでもう、フェミニスト臭がぷんぷん。
でも、フェミニストでも正しい意見を述べていればOK。しかし。
*男らしさとは?*(一般的に思われている事例)
苦しくっても弱音をはかない。男は泣かない。感情を表さない。家族を養って
こそ男。強く競争に勝つ。女性を守らなければ。男は黙って・・・。
:女らしさ*
か弱い。守られる。おとなしくついていく。控えめ。貞淑、受身。夫・子供を第1に。理屈を言わない。学歴はそこそこ。家事育児は女性の仕事。
太字の様に、男のジェンダーには、デートDV(アタマ悪そ!)を妨げるものが含まれている。
これを無視してジェンダーを否定するのはアンフェア(自分で例示したにもかかわらず)
男はいつも自分が正しく、感情にふたをする事が当たり前という概念が頭にあると、思い通りにならなかった時に怒りが爆発し暴力となる。
ここまで来ると、支離滅裂。
普通は、「感情をコントロールできないから暴力振るう」と考える。しかし山口氏は、

「感情をコントロールしなければ、暴力はなくなる」

と言っている。ありえない。
抑圧されているから爆発、という場合ばかりではないし(山口氏も専門家ならそんなことくらい知ってるだろうに)
感情を抑える訓練をしていない人の感情は簡単に爆発するからだ

感情をコントロールできなければ、女だって暴力を振るう(「女らしく」というジェンダーを刷り込まれていなければなおさら)
それがあまり問題にならないのは、女の力では大事に至りにくいからに過ぎない。
# まさか、大事に至らなければ暴力も許される、という論旨ではあるまい。

また、挙げられている事例
場面;デート中相手の携帯に電話が入り長時間話しています。あなたはいらいらします。その時の気持ちをどのように伝えますか?
に対する解説がヒジョーに独創的(←嫌味)
A
男「何で食事中に長電話なんかするんだよ!」
女「だって大事な話なんだもん」
男「俺は大事じゃないのかよ。この間もそうだっただろ。もういい加減にしろ!」

このメッセージでは相手にとって批判されたり、責められたりするように聞こえます。このままけんかになりそうですね。
「聞こえてる」ではなく、批判だし、叱責だ。
「この間も」ってことは、この女はこの失礼を何度も繰り返してるわけだ。
ここで叱って解らせとかないと、この女はまた同じことを繰り返すに違いない。
それでもしケンカになっても、悪いのは男ではなく女。
この女だって立場が逆になったらプンスカくるはず。それが当たり前。
女性も自分の意見を持って”嫌なものは嫌”ときちんと発言していい
というのなら、男だって嫌なものは嫌と言って構わないはずだ。
# 山口氏の考える男女平等って一体…?

つづけて。
それでは同じ内容をちょっと言い方を変えてみましょう。

B
男「食事中に長電話されるといやだな。僕の事どうでもいい様に感じるよ」
女「あっ。ごめんね。でも大事な話なの」
男「そうかもしれないけれど、折角のデート中だから、食べ終わってからかけ直すって言ってくれない?」
女「うん わかった。」
初犯ならそれでもいいかもしれないが、この女は常習犯。
「うん わかった」なんて口先だけ。再犯間違いなし。

それを許すとしても、この直後が支離滅裂に矛盾している。
自分の気持ちに焦点を当ててその気持ちを率直に相手に伝える事です。
は?素直な気持ちはむしろA。
ほんの数行前に男が感情を抑えることを自ら否定したのを忘れたのだろうか。
これが何度も続けば、山口氏の言うように、抑圧された感情が爆発し、暴力に至っても不思議はない。
たとえ男と女の立場が逆であっても、だ。ジェンダーを刷り込まれない女ならなおさらだ。

山口氏は自分の言ったことを省みるということはないのだろうか?

最後の結論にも突っ込んでおこう。
ただ、残念な事に現社会の中にある”ジェンダーバイアス”は私たちが小さい頃から知らないうちに刷り込まれており、大多数の人も当たり前と思っている事柄です。これを見直して学び直す事は難しいことですが、後回しにしてはいけないなと感じました。
いや、それは後回しでいい。山口氏が真っ先に学ぶべきことは作文。
論理的に矛盾のない文章を書くことの方が重要。
学ぶ順番を間違っている。
#って、本を何冊も書いているような人が、こんなヘンテコな文章を書くもんだろうか…

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